WiMAX2+とLTEの違いと新たな選択肢「LTEオプション」の解説

WiMAX LTE ポケットwifiの基礎知識

「WiMAXとLTEの違いってなに?」

「WiMAXとLTEのどちらのモバイルWiFiの方が良いの?」

こんな疑問をお持ちではないでしょうか。

WiMAXとLTEはどちらも同じインターネットに接続する回線であることは何となく分かると思います。 

ただ、具体的に何がどう違って、それによってあなたにどの様な影響があるのかまでは中々理解できないと思います。

結論から言いますと、WiMAXとLTEの違いは、以下の通り5つです。 

■WiMAXとLTEの違い

 WiMAX2+LTE
通信方式の違いFDD-LTE(高周波数帯)TD-LTE(低周波数帯)
室内や地下での電波の強さ不安定になることがある問題なく使える
対応エリア地下や郊外だと電波が入らないことがある地下や郊外でも問題なく使える
通信速度早い非常に早い
プランと料金月額3500円〜4500円ほどでデータ通信放題サービスがあるデータ通信放題サービスは少ない。あっても、WiMAX2+よりも高い

  詳細は本編で紹介をしていますが、基本的にWiMAX2+は「使える場所」が限られていますが、安い月額料金で実質通信無制限で使用することができます。 

それに対してLTEは広い範囲で使うことができますが、月額料金は比較的高いという特徴があります。 

それぞれに長所・短所がありますが、基本的には使用するエリアがWiMAX対応エリアであれば、料金が安く、実質通信無制限であるWiMAXがおすすめです。

この様にWiMAXとLTEには、大きな違いがあり、もしあなたが適切でない通信回線を選んでしまうと、契約したのにネットが全く使えないということにもなりかねません。 

また、WiMAXには「LTEオプション」という、WiMAX端末でLTE回線を使用できるオプションがあります。

使用するデメリットが大きいのでおすすめはできませんが、こちらについても解説をしていきます。

この記事を読めば、しっかりとWiMAXとLTEの違いを理解した上で、あなたにとって最適なWiFiを選ぶことができますよ。

注釈

本記事ではWiMAXのことを「WiMAX2+」と表記しています。

WiMAX2+とは2015年からサービスを開始した旧WiMAXよりも高速通信を可能にした回線のことです。

厳密には、WiMAXとWiMAX2+は異なる回線ですが、現状提供されている「WiMAX回線」は全て「WiMAX2+」なので、「WiMAX」=「WiMAX2+」だと思っていただいて構いません。

1.WiMAX2+とLTEの3つの決定的な違い

適切なWiFiを選ぶ際に、WiMAX2+とLTEの違いを知ることは非常に重要です。

なぜなら、WiMAX2+とLTEはインターネット回線であることには代わりがありませんが、両者には大きな違いが複数あり、間違えた方を選択してしまうと全くインターネットに接続できないこともあるからです。

WiMAX2+はUQコミュニケーションズ社の「UQ WiMAX2+」というモバイルルーターを通して繋ぐ、そのインターネット回線のことを指します。

一方でLTEとは、docomo, au, softbankなどの大手キャリアが提供するポケットwifiにおいて利用されている回線のことです。

結論から言うと、この両者の違いは以下の通りです。

WiMAX2+LTE
通信方式の違いFDD-LTE(高周波数帯)TD-LTE(低周波数帯)
室内や地下での電波の強さ不安定になることがある問題なく使える
対応エリア地下や郊外だと電波が入らないことがある地下や郊外でも問題なく使える
通信速度早い非常に早い
プランと料金月額3500円〜4500円ほどでデータ通信放題サービスがあるデータ通信放題サービスは少ない。あっても、WiMAX2+よりも高い

大きな違いは上記の表の通りです。

それぞれの違いをより詳しく解説していきます。

1-1.通信方式の違い

WiMAX2+とLTEは通信規格が異なる電波ですが、正確にいうと実は「WiMAX2+もLTE回線の1種」です。

そもそもLTEとは、携帯電話の通信規格の一つで、別名4Gと呼ばれる回線です。

このGとは「Generation」の略で、携帯電話の通信規格の「第4世代」にあたる回線だということです。

ギガ

昔の携帯電話は音声のやりとりしかできませんでしたが、スマホの登場によりインターネットに接続できるのが当たり前になってきました。

また、最近ではスマホで動画を見たり、ゲームや様々なアプリを楽しむことが当たり前になってきている中で、携帯電話の通信回線には今まで以上に高速なネット接続が求められる様になってきました。

その中で、第4世代の通信回線として2012年頃から世界的に使われるようになったのがこの4Gと呼ばれる通信規格です。

ちなみに世代は1~5Gが存在しています。

■モバイル通信規格一覧表

通信規格年代特徴
1G1980年代〜1990年前半アナログ電波

ノイズが入りやすく、音声もクリアでない

2G1990年代~2000年前半メールやネットが可能になった
3G2001年~現在スマートフォンでも利用される通信規格
4G(=LTE)2010年~現在3Gよりも高速通信が可能な通信規格
5G2020年~東京オリンピックに合わせて2020年から運用開始

※厳密には、LTEは3.9世代と呼ばれる、4Gまでの橋渡し的な存在として開発された通信規格ですが、現在では4Gと呼んでも良いと公式に発表されているので、便宜上4Gとして紹介をしています。

この4G(LTE)と呼ばれる回線の中に, FDD-LTEと呼ばれる通信方式とTD-LTEと呼ばれる通信方式があります。

一般的に、この中で「FDD-LTE」と呼ばれる通信方式を世の中では「LTE」と呼ばれ、「TD-LTE」と呼ばれる方がWiMAX2+と呼ばれています。

このように、正確にはどちらもLTE回線の一種なのですが、一般的な呼び方が「LTE」と「WiMAX2+」となっているのです。

この2つの通信方式の違いは、それぞれが使っている「周波数」です。

以下の表をご覧下さい。

LTEの種類FDD-LTETD-LTE
一般名称LTEWiMAX2+
周波数比較的低い周波数帯の電波比較的高い周波数帯の電波

この表の通り、FDD-LTE(LTE)は低周波の電波を使用しており、TD-LTEは高周波数帯の電波を使用しています。

この周波数の違いがあなたに与える影響が次にご紹介する「LTE」と「WiMAX2+」の違いの2つ目である「室内や地下での通信の強さ」に影響を与えます。

1-2.室内や地下での電波の強さ

「LTE」と「WiMAX2+」を比較する際によく違いとして挙げられるものに「室内や地下での通信の強さ」があります。

結論から言いますと、「LTE」は室内や地下でも電波が強く、「WiMAX2+」は弱いという違いがあります。

これは先ほども解説した「周波数の違い」が影響しています。

具体的には、「LTE」で使われている低周波の電波は、障害物を回り込む習性があるため室内や地下でも比較的安定した通信が可能です。

それに対し、「WiMAX2+」で使われている高周波の電波は、障害物に跳ね返ってしまう習性があるため、室内や地下では通信が不安定になることが多いです。

電波

実際に、ネットの声を見てみるとWiMAX2+が室内で電波が弱いという声がちらほらと見受けられました。

 

この様に、周波数の違いから室内や地下では通信の強さはそれぞれの大きな違いです。

1-3.対応エリア

WiMAX2+とLTEの違いの最初は、「電波の範囲」です。

結論から言いますと、LTEの方がWiMAX2+より電波が通じる範囲が広いです。

なぜなら、LTEの方が現状の基地局の数が多いからです。

具体的には以下の通りです。

WiMAX2+全国に最低でも30,000基地局※1
LTE全国に202,4500基地局※2

※1:現在、WiMAX2+の正確な基地局数は公表されていません。上記の数字は2017年に最後に公表された数字です。

※2:LTE回線の中でもdocomoのLTE回線の基地局数です。【参照:携帯電話・全国BWAに係る電波の利用状況調査の 調査結果及び評価結果の概要

この様に全国にある基地局の数が全く違うため、電波が通じるエリアに差がある状況です。

市街地ではその変化は感じることはないかも知れませんが、郊外や地方になるとその違いが顕著になります。

エリア

上の画像を見てお分かりの通り、LTE もWiMAX2+も都心ではほぼ全域が通信エリア内となっています。

しかし、地方(画像は愛知県)ではLTEの方が若干、通信エリアが広いことがお分かり頂けるかと思います。

LTEの基地局はWiMAX2+の基地局数よりも多いため、郊外や地方でも繋がりやすいのです。

この様に使えるエリアに差があるというのは、「LTE」と「WiMAX2+」の大きな違いの一つです。

1-4.通信速度

続いては通信速度に関してです。

結論から言いますと、LTEの方がWiMAX2+よりも通信速度は早いです。

以下の表をご覧下さい。

キャリア回線対象ルーター通信速度(※下り最速)
WiMAX2+

各プロバイダー

WiMAX2+

オプション利用でau4GLTE使用

Speed Wi-Fi

NEXT W06

440Mbps
auWiMAX2+Speed Wi-Fi

NEXT W06

440Mbps
ソフトバンクソフトバンク回線Pocket WiFi 601HW612Mbps 
Y!mobileソフトバンク回線Pocket WiFi 801HW972Mbps
ドコモドコモ回線Wi-Fi STATION HW-01L1,288Mbps
楽天モバイルドコモ回線Aterm MR05LN375Mbps

【各通信会社の公式HPを参考に弊社で独自に作成した表】

※上り=ファイルのアップロード/下り=動画やサイトを見る際のインストールやダウンロードスピード

※表示の通信速度は最大値なので、実際のスピードはこの速度よりも遅い

この表は、ポケットwifi端末を提供している会社のそれぞれの回線の種類と、対象ルーターと通信速度を表した表です。

一番右の通信速度をご覧下さい。

これによると、楽天モバイルを除いて、各キャリアの回線がWiMAX2+の回線の通信スピードを上回っているのがお分かり頂けます。

ただし、WiMAX2+の440Mbpsというのは通信速度としては日常生活で使用する分には十分なスピードです。

なぜなら、以下の表の様に日常生活で使用する際に必要な通信速度は、大きくても20Mbpsだからです。

用途通信速度
メールやLINE下り128kbps~1Mbps
Webサイトを閲覧する場合下り1Mbps~10 Mbps
動画視聴下り5 Mbps~20 Mbps

【参考:通信速度はどれくらいあれば快適? 目安と測定方法を紹介|startiaraise公式サイト】

この様に、LTEの方がWiMAX2+よりも通信速度は早いですが、日常生活で使う分にはどちらも遜色ないというのが現状です。

1-5.プランと料金

最後の違いは、契約プランと料金に関してです。 

結論から言うと、通信無制限プランのうち最も安いのはWiMAX2+です。

以下の表をご覧下さい。

■大手キャリア(LTE回線)とWiMAX2+の料金プラン一覧 

 月間通信量料金
docomo7GB5,980円
30GB6,980円
au実質無制限4,880円
Softbank50GB7,480円
Y!mobile7GB3,696円
実質無制限4,380円
WiMAX2+※実質無制限3,880円

※WiMAX2+はUQ WiMAXの価格

ご覧の様に、実質無制限のプランのうち、最も安いのはダントツでWiMAX2+です。

しかも、WiMAX2+はプロバイダー(販売代理店)を介して契約することで、最大3万円のキャッシュバックを受けることができます。 

そのため、料金に関しては、疑うことなくWiMAX2+が最安となります。 

クラウドSIM系モバイルWiFiやNEXT MOBILEは、WiMAX2+よりも低価格の無制限のモバイルWiFiとして有名ですが、おすすめはできません。

なぜなら、これらのモバイルWiFiは,2020年3月現在、通信障害が起きたりや使い放題プランの廃止が相次いでいるからです。

そもそもこれらのWiFiサービスは、大手キャリアのLTE回線を借りてユーザーに提供しているサービスですが、その大手キャリアが回線の貸し出し量を減らしている影響で相次いでこの様な状況になっています。

 

詳しくは、「クラウドSIM系モバイルWiFiの通信障害について」の記事をご覧下さい。

2.LTEとWiMAX2+で迷ったら、WiMAX2+を無料体験しましょう

この記事を読んでいるあなたは、LTE回線のモバイルWiFiとWiMAX2+のモバイルWiFiのどちらで契約しようかを悩んでいると思います。

結論から言うと、基本的にはWiMAX2+回線を利用したモバイルWiFiをおすすめします。

なぜなら、月当りのデータ通信が実質無制限で、かつ月額利用料もLTE回線の大手キャリアのモバイルWiFiに比べて2,000~3,000円も安く済むからです。

ただ先ほど解説した通り、WiMAX2+は対応しているエリアが限られていたり、室内・地下での利用が不安定である場合が多いのも事実です。

そこで、まずは以下の流れで、WiMAX2+回線のモバイルWiFiがあなたに合っているかを確かめましょう。

①UQ WiMAXの公式サイトのエリア検索でWiMAX2+回線のエリアを調べる

②「Try WiMAX」という無料お試しサービスを申し込み、実際に使用してみる

もし、使ってみて問題がなければ、WiMAX2+を契約しない手は無いです。

上記の①と②についてより詳しく解説していきます。

2-1. UQ WiMAX公式サイトでWiMAX2+回線のエリアを調べる

WiMAX2+回線のモバイルWiFiを利用するためには、まずはあなたが普段WiFi利用するエリアがWiMAX2+回線の対応エリアかどうかを知る必要があります。

WiMAX2+回線の対応エリアは、UQ WiMAX公式サイトで調べることができます。

その検索方法は2つあります。

分かること
サービスエリアマップWiMAX2+回線が対応しているエリアを広域で確認することができる
ピンポイントエリアマップ特定の場所がWiMAX2+に対応しているかを○△×で判定してくれる

自分の行動範囲全体がWiMAX2+回線の対応エリアであるかを知りたい場合は、サービスエリアマップの使用がおすすめです。

ある特定の場所(自宅やいつも作業しているカフェなど)がWiMAX2+回線の対応エリアであるかを知りたい方はピンポイントエリアマップを使用しましょう。

それぞれの使い方を解説していきます。

■サービスエリアマップでの対応エリアの調べ方

サービスエリアマップにアクセスし、特定の場所の住所または都道府県を選択肢します。

すると、以下の様に対応エリアがピンクに塗られた状態で表示されます。

エリア

ピンクで色が付いているエリアはWiMAX2+回線の対応エリアです。

以下の画像の様にピンクの色が付いていないところは、WiMAX2+回線の対象エリア外です。

エリア

これにより、自分の行動範囲が通信エリア内であるかが広範囲的に把握できます。

■ピンポイントエリアマップでの対応エリアの調べ方

ピンポイントエリアマップにアクセスし、調べたい建物や場所の情報を入力していきます。

必要情報を入力すると自動的にその場所が地図上で表示され、該当の場所、建物がWiMAX2+に対応できるか否かが分かります。

マップ

検索結果は○△×で表示されますが、基本的に×であれば、WiMAX2+が使える可能性がほとんどないです。もしこの時点で×が出た場合は、LTEのモバイルWiFiを使用しましょう。

また、○や△の場合でも、実際には通信が不安定なケースもあります。

 

そのため、たとえエリア判定で○、△だった場合でも、「Try WiMAX」の制度を利用してお試しで実際に使ってみてから、契約をしましょう。

Try WiMAXについては次の項目で紹介いたします。

2-2. 「Try WiMAX」という無料お試しサービスを申し込み、実際に使用してみる

WiMAXにはTry WiMAXという15日間の無料貸し出し制度があります。

Try WiMAXとは、実際にWiMAX2+回線を利用したモバイルWiFiを15日間お試しで利用し、あなたにWiMAXが合っているのかを確かめる事ができるサービスです。

WiMAX

【引用:UQ WiMAX公式サイト

UQ WiMAXの公式サイトからTry WiMAXに申し込みをしましょう。

申し込みは、クレジットカードとメールアドレス、SMS対応の携帯かキャリアのメールアドレスがあれば簡単に申請できます。

申し込み 方法

【引用:UQ WiMAX公式サイト

実際に15日間で様々な場所で使用感を確かめてみて下さい。

もし、問題なく使えればWiMAX2+を契約する事をおすすめしますし、通信が遅いなどの不具合があった場合は、LTEのモバイルWiFiを契約する事をおすすめします。

Try WiMAXは、以下のURLのサイトから申請することができますので、まずは一度実際に試してみましょう。

Try WiMAXの申請はこちらから

3.WiMAX2+のLTEオプションは使わない方が良い

ここまで、WiMAX2+とLTEの特徴を確認してきましたが、実はWiMAX2+を使用している人でも、オプションでLTE回線を使用できるサービスがあります。

それがWiMAX2+の「LTEオプション」というサービスです。

「LTEオプション」とは、WiMAX2+の端末上で「ハイスピードプラスエリアモード」というLTE回線に接続できるモードに切り替えることで、WiMAX2+回線だけではなくLTE回線にも接続できるというサービスです。

このオプションによって、地下や郊外などのWiMAX2+が通っていないエリアでも、LTE回線を使用して高速のインターネットに接続することが可能になります。

一見すると、WiMAX2+回線もLTE回線も利用できるため、非常にお得なサービスに聞こえます。

しかし、結論から言いますとこのオプションを使用することはおすすめ出来ません。

なぜなら、デメリットがあまりにも大きいからです。

この章では、WiMAX2+のLTEオプションの特徴をご紹介しながら、なぜおすすめ出来ないのかを解説していきます。

3-1.WiMAX2+のLTEオプションの概要

エリア

WiMAX2+のLTEオプションとは、前述の通りWiMAX2+を使用している人でも端末上で「ハイスピードプラスエリアモード」というモードに切り替えをするだけで、LTE回線が使用できる様になるオプションです。

特別な申請は必要なく、端末上で設定をするだけで誰でも使用できるオプションです。

そのため、出先でWiMAX2+の対応エリア外で通信をする必要がある場合に便利なオプションです。

このオプションを使う場合にかかる費用は人によって異なります。

具体的には以下の通りです。

①WiMAX2+を3年契約している人無料
②auのスマートフォンを使用している人無料
③それ以外のWiMAX2+ユーザーこのモードを使用した月に追加料金1,005円

WiMAX2+を3年契約で利用している場合とauのスマホを使用している人は、基本的には完全に無料でこのオプションを使用する事が可能です。

②のauユーザーに関しては、auユーザーであれば全員が無料でこのオプションを利用できるという訳ではなく、以下の条件を満たしている事が必要です。

・WiMAX2+をau経由で契約している事

・auスマートバリューmineを契約している事

つまり、スマホもWiMAX2+もauで契約していて、かつauスマートバリューmineに入っている人が対象です。

auスマートバリューmineとは、auが提供しているセット割サービスで、auでスマホまたは携帯とWi-Fiルーターを契約していると、毎月1,000円が割引になるというものです。

また、③のユーザーに関しては、使用した月の利用料に1,005円が追加される形での支払いとなります。

LTEオプションを使用していない月は、通常通りの金額の支払いになります。

この様に、普段WiMAX2+を使用している人からすると、より広いエリアに対応しているLTEの回線を使用できるオプションは非常に魅力的だと思います。

しかし、このオプションには以外と知られていない落とし穴があるのも事実です。

3-2.WiMAX2+のLTEオプションがおすすめ出来ない理由

結論から言うと、LTEオプションがおすすめ出来ない理由は、以下の3つです。

①ギガ放題で契約をしていても、月7GBの通信制限が課せられるため

②月7GBを超えてしまったらその月が終わるまで128Kbpsまで速度が落ちるため

③月7GBを超えた場合の通信速度制限は解除できないため

それぞれについて詳しく説明をしていきます。

LTEオプションをおすすめ出来ない理由①ギガ放題で契約をしていても、月7GBの通信制限が課せられるため

もしあなたが、ギガ放題でWiMAX2+を契約していたとしても、月に1回でもLTEオプションを利用すると、WiMAX2+回線の使用量とLTE回線の使用量の合計が月7GBまでに制限されてしまいます。

合計ですので、LTE回線を0.5MBしか使っていなくても、WiMAX2+を6.5GB使っていれば通信速度制限がかかってしまいます。

WiMAX2+の良いところは、「3日間に10GB」という通信制限があるにせよ、月当たりの通信量に関しては全く制限がないところです。

それにも関わらず、LTEオプションを一瞬でも使ったらその月は7GBまでしか通信できなくなるのは、WiMAX2+を使っている意味があまりなくなってしまいます。

しかも、WiMAX2+の元々の通信制限である3日間で10GBという制限ももちろん、そのままあります。

つまり、月に1回でもLTEオプションを使用した場合、「3日間で10GBを超えても、月に7GBを超えても通信速度制限にかかる」という、どこのWiFiプランよりも厳しい条件になってしまうのです。

ちなみに、7GBの目安は以下の通りです。

■7GBの目安

メールの送受信およそ14,630通(1通あたり500KB)
ホームページの閲覧およそ24,430通(1ページあたり300KB)
動画の視聴およそ31時間30分(1分あたり4MB)
音楽のダウンロード音楽のダウンロード1,750曲(1曲あたり4MB)

動画でいうと1日に1時間ちょっと見ていたら、月7GBは簡単に越してしまうくらいの通信量です。

 

ネットでもやはり月7GBじゃ足りないとの声が多いです。

この様にWiMAX2+の良さを潰してしまいかねないため、このオプションを使用するのはおすすめ出来ません。

LTEオプションをおすすめ出来ない理由②月7GBを超えてしまったらその月が終わるまで128Kbpsまで速度が落ちるため

2つ目の理由は、通信制限にかかった場合の通信速度の遅さです。

そもそも、WiMAX2+の元々の通信制限は「3日間で10GB」です

このデータ容量を超えた場合は1Mbpsという通信速度に落ちます。

この1Mbpsというのは、WiFiの通信量に制限がある全プランの中でも実は最も、緩い通信速度です。

この速度は、基本的にメールやLINEなどは特に問題なく行えるほどの通信速度で、WEBサイト、SNSのチェックも多少のロード時間はかかりますが、行えるレベルの速度です。

 

そのため、WiMAX2+の元々の通信量の上限を超えたとしても、大容量のゲームをしたり高画質な動画を見たりしない限りは、そこまで日常生活に支障はきたしません。

一方、LTEオプションを使った月に7GBを使用してしまうと、通信速度が一気に128Kbpsまで下がってしまいます。

128KbpsはWEBサイトのチェックはおろか、LINEなどでも画像や動画の送信には相当な時間がかかってしまうほどのスピードです。

 

128Kbpsの通信速度になってしまうと、日常生活も相当不便になります。

この様に、通信量の制限が増えるだけではなく、通信速度も日常生活に支障をきたすほどの遅さになってしまう点でも、LTEオプションは使わない方が良いです。

LTEオプションをおすすめ出来ない理由③月7GBを超えた場合の通信速度制限は解除できないため

LTEオプションがおすすめ出来ない最後の理由は、「通信速度制限が解除できないため」です。

これは、WiMAX2+の通常の通信速度制限の時も同じですが、通信速度制限にかかってしまった場合にそれを解除する方法がありません。

「3日で10GB」の制限は、翌日の18:00~翌々日の2:00までの8時間だけの通信速度制限なので、少し待てばすぐに通常の高速インターネットに戻ります。

しかし、LTEオプションの通信の通信速度制限は、月末までなので解除方法がないのはかなり厳しいです。

通信速度制限の解除ができないという点においてもLTEオプションを利用するのは、かなりリスクが大きいということになります。

この様に、LTEオプションを使ってしまうとせっかくのWiMAX2+の月当たりのデータ通信の制限がないというメリットを潰してしまいます。

そのため、基本的には使わない様にしましょう。

3-3.WiMAX2+のLTEオプションをどうしても使わなければいけない場合に気をつけるべきこと

とはいえ、どうしても使わなければいけない場面もあるかと思います。

例えば、田舎の実家に帰省している時や出先の地下や屋内で緊急でデータ通信をしなければ行けない時などです。

この様な時は、月7GBを超えない様にデータ通信量を減らす必要があります。

簡単にできるデータ通信量の減らし方をご紹介いたします。

①検索エンジンに使われる通信量を減らす

②公共のWiFiを活用する

一つづつ解説をしていきます。

データ通信量を減らす方法①検索エンジンに使われる通信量を減らす

検索エンジンに使われる通信量は、簡単に減らすことが出来ます。

それぞれOSによって設定方法が違うので、ここでは以下のやり方をご紹介します。

iOS→トップヒット機能をOFFにする

Android→Google Chromeのライトモードを使用する

それぞれのやり方を見ていきましょう。

・トップヒット機能をOFFにする

Safariには、トップヒット機能といって検索をした際に過去の履歴やブックマークしたサイトから該当するものを抽出して検索候補として提示してくれる「トップヒット」というシステムがあります。

トップ ヒット

これは、目当てのサイトにすぐに行けるため便利ではあるのですが、通信量の観点から言うとデメリットになります。

そのため、この機能は設定でOFFにした方が良いでしょう。

やり方は以下の通りです。

「設定」→「Safari」→「トップヒットを事前に読み込む」をOFFにする

Safari

・Android→Google Chromeのライトモードを使用する

Androidのスマホ、タブレットを使用している人は、Google Chromeのライトモードという機能を使用すると通信量を抑えるのに効果的です。

この機能は、Googleが表示に時間がかかると判断した場合に、ページを軽量化することで早く読み込める様にするためのものです。

そのため、ページの画質が少し粗くなったり、レイアウトが簡略化されたりする天において注意が必要です。

設定方法は以下の通りです。

  1. Android スマートフォンまたはタブレットで Chrome アプリを開きます。
  2. 右下のその他アイコン  [設定] をタップします。
  3. [詳細設定] の [ライトモード] をタップします。
  4. [ライトモード] をオンにします。

【参考:Google Chrome ヘルプ

データ通信量を減らす方法②公共のWiFiを活用する

公共のWiFiを使用するのも非常に効果的な通信量削減方法です。

今や、カフェやレストランなど様々な場所で無料の公共WiFiが走っています。

その中でも、意外と知られていないのが、電車のWiFiです。

地域や路線にもよりますが、多くの鉄道会社は今、車内で誰でも使える公共WiFiを提供しています。

電車に乗った際には、ぜひ公共WiFiを探してみて下さい。

まとめ

WiMAX2+とLTEの違いは大きく分けて、以下の通り4つあります。

WiMAX2+LTE
通信方式の違いFDD-LTE(高周波数帯)TD-LTE(低周波数帯)
室内や地下での電波の強さ不安定になることがある問題なく使える
対応エリア地下や郊外だと電波が入らないことがある地下や郊外でも問題なく使える
通信速度早い非常に早い
プランと料金月額3500円〜4500円ほどでデータ通信放題サービスがあるデータ通信放題サービスは少ない。あっても、WiMAX2+よりも高い

もしあなたがWiMAX2+回線を利用したモバイルWiFiとLTE回線を利用したモバイルWiFiで迷っているのであれば、基本的にはWiMAX2+がおすすめです。

理由は、安い月額料金でデータ通信実質無制限にできるのはWiMAX2+だけだからです。

しかし、WiMAX2+にはエリアに制限があります。

そのため、最も賢い選択方法は以下の通り。

①UQ WiMAXの公式サイトのエリア検索でWiMAX2+回線のエリアを調べる

②「Try WiMAX」という無料お試しサービスを申し込み、実際に使用してみる

もし、エリア判定で対応エリア内でかつ実際に使用してみて問題がなさそうであれば、WiMAX2+にしない手はありません。

そんなWiMAX2+とLTEだが、実はWiMAX2+にはオプションでLTE回線を使用できるサービスがあります。

それが、WiMAX2+の「LTEオプション」です。

一見すると、非常に好都合なオプションの様に聞こえるが、実際はあまり使用することをおすすめできません。

理由は以下の通り。

①ギガ放題で契約をしていても、月7GBの通信制限が課せられるため

②月7GBを超えてしまったらその月が終わるまで128Kbpsまで速度が落ちるため

③月7GBを超えた場合の通信速度制限は解除できないため

どうしてもこのオプションを使わなければ行けない場合は、下記の2つをしっかりと実践してデータ通信量を出来るだけ減らすことが大切です。

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