WiMAXの電波が不安定で思うように速度が出ないとお困りの方もいるでしょう。
そこで本記事では電波が不安定になる原因と、対処法について解説したいと思います。
安定した電波で快適にインターネットを楽しむためには、まず回線の特徴を知ることが大切です。
なお今回は、WiMAX以上に安定した電波で利用できる、レンタルWiFiについても紹介するので参考にしてください。
1.WiMAX2+は電波の特性上障害物に弱い!
現在WiMAXのサービスにおいてメイン回線として使用されている「WiMAX2+」では、2.5GHz帯の高い周波数帯を使用しています。
この高周波数は高速通信を実現させますが、一方で障害物に強くありません。
そのため壁の厚い建物の中や地下では電波感度が下がります。
一方携帯キャリアのメイン回線で使用される、「LTE」の周波数帯は800MHz帯という低い周波数帯です。
LTEは最大速度においてWiMAX2+に劣りますが、その代わり障害物に対する強さでは優位となります。
(※最大速度:WiMAX2+ 1.2Gbps / au 4G LTE 150Mbps)
WiMAXのサービスにおいても、端末の通信モードを切り替えることで、LTEを使用することができます。
ひと月7GBを超える通信をおこなうと速度制限が発生する、3年以下の契約プランの場合は、別途使用料1,005円が請求される、といったデメリットはありますが、WiMAX2+と上手く使い分けることで、通信状況が不安定なときでも乗り切ることができるのです。
2. WiMAXの電波が不安定で速度が出にくい5つの理由!
電波が不安定で速度が出ないときに考えられる理由について解説します。
普段WiMAXを利用している人の中には思い当たるふしがある、と感じる方もいると思います。
2-1. 回線が混雑している!
通信が不安定でいつもより速度が出ないと感じるときは、回線が混雑しているときに使用している可能性があります。
ネット利用者の増える夜の時間帯(18時~22時)は特にアクセスが集中するため、通信量が増えることで、Webサイトを提供するサーバー側のリソースが不足し、スムーズにページが表示されないということが起こります。
引用:主なメディアの利用時間帯|総務省
この問題はWiMAXに限らず携帯キャリアのLTE回線においても同じです。
2-2. 電波干渉を起こしている!
WiMAXルーターと、タブレットやスマホといったネットワーク対応機器の間は、WiFi通信を用いて接続されます。
このとき使用されるWiFi周波数によっては、Bluetoothや電子レンジといった、同じ周波数帯を使用する他機器の影響を受けることがあります。
電波干渉を起こすことで通信が不安定となり快適な速度でつながりにくくなるのです。
ちなみに携帯の通信量を節約するために、WiMAXとスマホをセットで利用している人も多いと思いますが、携帯電波とWiFiの周波数帯は異なるため、影響を受けることはありません。
2-3. 通信障害が発生している!
ごくまれにですが回線の通信障害が起きるときがあります。
障害時の主な原因となるのはアクセス過多によるシステムの不具合です。
近年モバイルルーターが一般的になり利用者数は増加しています。
WiMAXも例外ではありません。(※参考:UQコミュニケーションズ契約者数)
アクセスが増え、そのことでリソースが追いつかずシステムがダウンするといったケースが見られます。
なお、2011年には台風の影響によりインターネットのアクセスが増加し、そのことでシステム障害が発生しています。
これはWiMAXにおける過去最大の通信障害であり、東日本エリアにおいて約20時間通信出来ない状態となりました。(※参考:WiMAX通信障害の経緯・原因をUQコミュニケーションズが公表)
ほとんど場合障害発生から復旧までは3~6時間程度と考えてよいでしょう。
いつもと違ってつながりにくいと感じるときは、UQコミュニケーションズの「障害情報」のページをチェックしてみてください。
WiMAXの障害情報についての詳細を知ることができます。
なお、TwitterでWiMAXの障害情報を逐一ツイートしている方もいるので、フォローしておくと、すばやく情報を知ることができるため便利です。
[WiMAX障害情報]WiMAX2+通信障害(東京都新宿区荒木町の周辺) https://t.co/WJeLhiVNVW
— WiMAX2+キャンペーン情報 (@WiMAX20) December 21, 2019
2-4. 建物の影響を受けている!
WiMAX2+の電波は障害物に強くないため、建物の中において通信が不安定になるケースがあります。
特に電波というのはWiMAXに限らず「鉄」と「コンクリート」に強くありません。(参考: 絶対に電波が入らない部屋を考えてみたら、電波が悪いときの対策がわかった)
Twitterでも次のように言われています。
WiMAXは2週間ならただで借りれる。電波は鉄筋の建物だとほとんど入らないと思ったほうが良い。機種によっては窓際に置き、無線LANを飛ばすのは可。というかうちはそれでやってる。
— くぅふク (@kwfuc) April 3, 2011
WiMAXはエリア狭いからね・・ 鉄筋の建物の中とか普通に入らないし
— ラーズ (@larz771) March 8, 2011
もしも窓がひとつもないような鉄筋コンクリートの部屋で使用した場合、LTEでもつながりにくいと考えてください。
一方、鉄筋コンクリートと比較し、ミクロレベルで細かな隙間のある木造住宅の方が、電波は安定して入りやすいと言えます。
とはいえ、それでも窓から離した状態で使用すると、壁などの障害物の影響を受けることがあり、つながりにくくなることもあると覚えておいてください。
2-5. サービスエリア外で使用している!
WiMAXは日本全国で利用できるサービスですが、どの場所でも快適にインターネットにつながるというわけではありません。
WiMAXの電波が届くサービスエリアの範囲内でしか利用することはできないのです。
サービスエリアを確認するためには、UQ WiMAXの公式サイトに表示されている、「サービスエリアマップ」を参考にしてください。
引用:東京都|UQ WiMAX
上の画像は関東を中心としたWiMAXのサービスエリアです。
ピンク色の範囲がWiMAXのメイン回線であるWiMAX2+の電波を受信できるエリアとなります。
サービスエリアを確認する方法には、全国地図から対象の都道府県を指定する、「サービスエリアマップ」と、利用場所の住所を直接入力する「ピンポイントエリア判定」の2つがあります。
どちらも同じページから利用することができるのでぜひ試してみてください。
3. WiMAXの電波が不安定なときの5つの対処法!
WiMAXの電波が不安定だと感じるときに試してほしい対処法を紹介します。
3-1. 端末の置き場所を変更する!
WiMAXルーターの置き場所を少し変えるだけで、電波状況が改善されつながりやすくなることがあります。
WiMAXで使用されるWiMAX2+回線は高速通信を可能にするものですが、障害物に強くありません。
そのためつながりにくく速度が出ないと感じるときは置き場所を変えてあげることが大切です。
WiMAXの置き場所をリビングから自室にしたら超つながりやすくなって、この1ヶ月のiPhoneのLTE通信量が半分になった!
— かよ🍫GLAY金爆対盤ありがとうbot (@KAY0xxxGLAY) September 26, 2014
下のTwitterでも言われているように、鉄筋コンクリートの部屋においても、端末の置く位置によっては電波を受信しやすくなります。
新居のネット開通までのWiMAXも鉄筋コンの前では役立たずで諦めていたのだけれど、何故か窓の際々でも無く、一番高いでも無く、この微妙な中空の位置の時のみビンビン。充電しながらの使用が難題。まぁ良いか。 pic.twitter.com/KlmN5i7YCt
— モジート (@szktoMoyito) March 2, 2015
なお、基本的にはまず障害物の少ない窓際に置くことをオススメします。
wimaxの端末。
窓際に置いただけで、すぐに繋がるようになったからオススメ。
以前は枕元に置いてたけど、窓から離れてたから全く繋がらなかった…
— 3226 (@mizuburo_) May 8, 2019
窓際のWiMAX、絶好調だ。 pic.twitter.com/RFwLnhNLJF
— メカダイバー好き (@CoHForever) September 5, 2018
置き場所を変えるだけのことなので手間はかからないため、電波が不安定で速度が出ないと感じるときはぜひ試してほしい方法です。
3-2.WiFiの周波数帯を変更する!
WiMAXルーターのWiFiで使用される周波数帯の設定は、はじめ2.4GHz帯となっているのですが、これを5GHz帯に変更することでつながりやすくなることがあります。
2.4GHzは、障害物に強く電波が遠くまで届きやすいのですが、電子レンジやBluetoothといった、他の電波の影響を受けやすく、不安定になりやすいのがネックです。
5GHzは障害物に強くないため、届く距離は短くなりますが、電波干渉を起こしにくいため安定した通信が期待できます。
状況によって端末の周波数帯設定を変更することをオススメします。
3-3. 旧WiMAX回線を使用しない!
2020年3月に停波となる旧WiMAX回線を利用している人もいると思います。
旧WiMAXは今でも昔のWiMAXルーターを使用している人なら利用できます。
速度制限を全く受けないことがメリットですが、WiMAX2+と比較してサービスエリアが狭いことがデメリットです。
電波が不安定で入りにくいと感じるときは、WiMAX2+回線を使用できる、ハイスピードモードに、端末の通信モードを切り替えてみてください。
3-4. 端末を再起動させる!
パソコンやスマホでも同じですが、回線が不安定で速度が出ないようなとき、再起動をおこなうことで改善する場合があります。
WiMAXルーターにおいても、一度電源を長押ししてオフにし、電池パックを取り出せる機種の場合は外したあと、再びセットし電源をオンにしてみてください。
不安定な回線を解消させることができる可能性があります。
3-5. 通信モードをハイスピードプラスエリアモードに切り替える!
WiMAXには3つの通信モードがあり端末側で切り替えることができます。
- ノーリミットモード
- ハイスピードモード
- ハイスピードプラスエリアモード
通信モード | 使用する回線種類 |
ノーリミットモード | 旧WiMAX |
ハイスピードモード | 旧WiMAX/WiMAX2+ |
ハイスピードプラスエリアモード | WiMAX2+/au 4GLTE |
現在新しく発売されている端末においては、ノーリミットモードに対応してらず、ハイスピードモードと、ハイスピードプラスエリアモードの2つに対応しています。
この内、au 4G LTE回線が使用できる、ハイスピードプラスエリアモードに端末の設定を切り替えることで、電波が入りやすくなる可能性があります。
UQコミュニケーションズと同じKDDIグループである、auのサービスエリアマップを見てもらうとわかりますが、WiMAX2+と比較しau 4G LTEの利用範囲は広いです。
下の2つの画像を見比べてください。
1枚目がWiMAX2+のエリアで2枚目がau 4G LTEのエリアです。
①WiMAX2+
引用:auサービスエリアマップ|au
②au 4G LTE
引用:auサービスエリアマップ|au
微妙にau 4G LTEの色の方が濃いことがわかります。
特に北海道のエリアを見てもらうと明らかです。
au 4G LTEの使用できるハイスピードプラスエリアモードは、3つの通信モードの中で最も利用できるエリアが広いため、電波が不安定だと感じる場合は、切り替えてみましょう。
ただし、ハイスピードプラスエリアモード使用時、ひと月7GBを超える通信をおこなった場合、速度制限を受けてしまうので、その点注意して下さい。
4. LTEが無制限で使用できるレンタルWiFiが使いやすい!
近年、LTEが無制限で使用できる「レンタルWiFi」というWiFiサービスが登場しています。
これまでWiMAXやワイモバイルのポケットWiFiなど、無制限を謳ったサービスは他にもありましたが、実は3日で10GBの通信制限がありました。
レンタルWiFiにおいても一日に何十ギガという、桁違いの通信をおこなった場合は、速度制限の対象となりますが、そうでなければ基本的に制限を受けることはありません。
また、WiMAX2+と比較し、利用できるエリアが広いLTEを、無制限に使えるからといって、月々の費用が高いということもなく、ひと月3千円台~利用することができます。
4-1.レンタルWiFiなら「どんなときもWiFi」がオススメ!
近年レンタルWiFiの事業者は増えていますが、中でもオススメなのが「どんなときもWiFi」です。
CMやネットの広告でも見かけることがあるため、名前をすでに聞いたことがあるという人も少なくないかもしれません。
どんなときもWiFiには次の特徴があります。
- LTE回線が無制限!
- クラウドSIMに対応!
- 口座振替が可能!
- 海外でも使用できる!
WiMAXよりもつながりやすいLTEが無制限で使用できることに加え、「クラウドSIM」に対応しています。
クラウドSIMは従来の物理的なSIMカードを使用せず、インターネット上のサーバーでSIM情報を管理するものです。
複数のSIM情報に対応しており、そのときつながりやすい回線を選び接続することができます。
日本ではドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアのLTEを使用でき、さらに海外では現地キャリアの回線に自動で接続できるため、別途海外用のモバイルルーターをレンタルする必要はありません。
月額料金はひと月3,480円となっており、ひと月3,880円のUQ WiMAXと比較してもお得です。
クレジットカード払いの他口座振替にも対応しています。
ただしレンタルWiFiなので、解約時に端末を返却する義務があるということを、忘れないようにしてください。
まとめ
今回はWiMAXの電波が不安定になる原因と解決策についてお伝えしました。
WiMAX2+は高速通信を実現するために、高周波数を使用することで、利用するエリアによってはつながりにくくなってしまうことがわかったと思います。
お伝えした解決策を試しても改善されないような場合は、LTE回線をメイン回線として使用する、無制限のレンタルWiFiを検討してみるのもオススメです。
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