ポケットwifiは毎月の利用料金がかかるので、できるだけ安い月額料金で契約したいのではないでしょうか。この記事ではスマートフォンとのセット割や無制限通信の可否も踏まえつつ、安いおすすめのポケットwifiサービスを比較・解説します。
1. 安いポケットwifiを契約するためにチェックしておきたいポイント
自宅や外出先で通信できるポケットwifiを安く契約したい場合、ただ各社の月額料金を見比べただけで契約先を選んではいけません。
他にもキャンペーン特典や利用できる通信量・速度制限内容など、様々なチェックしておきたいポイントがあります。
1-1. キャッシュバックや月額割引などのキャンペーンに注目!
ポケットwifiサービスの支払額を安く抑えたい場合は、キャッシュバックや月額割引といったキャンペーン内容に注目しましょう。
例えばWiMAXプロバイダの一つである「GMOとくとくWiMAX」の場合、月額料金は4,263円(税抜、~2ヶ月目3,609円)です。
しかし最大31,600円(2020年2月11日現在)のキャッシュバックにより、3年間実質の月額料金は3,429円(税抜)まで下げることが可能です。
キャンペーンによる実質の月額料金がどれくらいになるか、しっかり確認しましょう。
1-2. 契約期間の長さや初期費用、契約更新月までの支払総額も確認する
ポケットwifiサービスを契約する際は月額料金だけでなく、初期費用や端末代金などの費用も含めて「契約期間の総支払額」も確認することが重要です。
例として、GMOとくとくWiMAXとBIGLOBE WiMAXにおいて6ヶ月、1年、3年で解約した場合のそれぞれの支払総額を、以下の表にまとめました。
GMOとくとくWiMAX | BIGLOBE WiMAX | |
6ヶ月間で解約した場合の支払総額 | 57,277円 | 40,388円 |
1年間(13ヶ月目)で解約した場合の支払総額 | 53,812円 | 66,656円 |
3年間(37ヶ月目)で解約した場合の支払総額 | 139,076円 | 171,728円 |
※いずれも税込金額です。
BIGLOBE WiMAXは契約期間が1年間・違約金が1,000円(税抜)なので、6ヶ月目での短期解約だとGMOとくとくWiMAXより安価で解約できています。
GMOとくとくWiMAXは3年契約の代わりに約1年(端末発送月を含む12ヶ月目)で31,600円のキャッシュバックをもらえるので、6ヶ月間で解約する場合以外は支払額が割安です。
ポケットwifiサービスは設定されている契約期間が各社で異なるので、自分の今後の利用予定を踏まえて契約先を選びましょう。
1-3. スマホとのセット割で固定出費を削減できる
ポケットwifiサービスの中には、スマートフォンとのセット割により月々の支払額を抑えられるものもあります。
セット割対応のスマートフォン回線 | |
ドコモのポケットwifiサービス | なし |
WiMAX | au、UQ mobile |
Y!mobileのPocket WiFi | Y!mobile |
ドコモのポケットwifiサービスにはセット割に対応するスマートフォン回線がありませんが、WiMAXやPocket WiFi(Y!mobile)はセット割でスマホ代を下げられます。
現在契約しているスマートフォン回線の割引に対応するポケットwifiサービスがある場合は、合わせて利用して月々の出費を抑えましょう。
1-4. 速度制限内容を確認・家でも外でも使うなら無制限プランがおすすめ
ポケットwifiはどこでも使えるため、快適に使い続けるにあたり各社の速度制限内容をしっかり確認、自分にとってできるだけ制限が厳しくないものを選ぶことも重要です。
せっかく安く契約できたとしても、快適に使えなければ無駄な出費となってしまうので、お得とは言えません。
また「無制限」を謳っているサービスでも基本的に一切制限がないものは存在しないので、契約先の速度制限内容は事前にしっかり調査しておきましょう。
WiMAX、Pocket WiFi、めっちゃWiFiといった主なサービスの速度制限内容を以下の表にまとめたので、参考にしてください。
速度制限内容 | |
WiMAX | ギガ放題プラン:直近3日間に10GB以上通信した場合に翌日18時~翌々日2時にかけて速度を概ね1Mbpsに制限 ハイスピードプラスエリアモード利用時:月間7GB超過時に月末まで速度を128kbpsに制限(通常のハイスピードモードを含む) |
Y!mobileのPocket WiFi | 直近3日間に10GB以上通信した場合に翌日18時~翌々日2時にかけて速度を概ね1Mbpsに制限 |
めっちゃWiFi | 著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信時や不正利用時のみ速度制限の場合あり |
2. 実質料金最安クラス・3日~月間単位での速度制限がないポケットwifiサービスがある!
ドコモ・au・ソフトバンクの回線をSIMカードの入れ替え無しで自動的に切り替えて通信できるためエリアが広い「クラウドSIM」系のサービスや、大手携帯会社の回線を使用していて安価な料金設定のポケットwifiサービスがあります
どちらも料金設定が非常に安く、月額料金や2~3年契約時の実質料金を抑えられるのが魅力です。
安さを何よりも重視するなら、まず検討したい選択肢です。
主なサービスとして、どんなときもWiFi、めっちゃWiFi、NEXT mobile、FUJI wifiのクラウドプランにおける月額料金・2~3年間契約時の実質料金・ルーター性能・速度制限内容を表にまとめました。
月額料金(税抜) | 初期費用(税抜) | 2~3年契約時の実質料金 | ルーター性能(最大速度) | 速度制限内容 | |
NEXT mobile(使い放題プラン) | 2年間3,100円 3年目~3,600円 | 3,000円 | 2年間:85,140円 3年間:143,110円 | 下り150Mbps・上り50Mbps | 概ね128kbps |
FUJI WiFiクラウドプラン | 3,980円 | 3,000円 | 2年間:108,372円 3年間:160,908円 | 制限時速度記載なし | |
めっちゃWiFi | 3,480円 | 3,000円 | 2年間:95,172円 3年間:141,108円 | 制限時速度記載なし | |
どんなときもWiFi(クレジットカード払い時) | 2年間3,480円 3年目~3,980円 | 3,000円 | 2年間:105,622円 3年間:158,158円 | 概ね384kbps |
※いずれも著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信時にのみ速度を制限
最低利用期間がないFUJI Wifiを除きいずれも2年契約のサービスで、2年間の支払額はNEXT mobile、3年間使うならめっちゃWiFiが安価となりました。
NEXT mobileやどんなときもWiFiは2年契約が自動更新、3年間経ったタイミングで解約すると9,500円(税抜)の契約解除料を請求されるので、3年間の実質料金は少々高額となります。
なお上記サービスには、WiMAXやPocket WiFiといった他社サービスと異なり、中には「3日で〇〇GB」「1ヶ月に〇〇GB」といった速度制限がないメリットもあります。
他のユーザーに迷惑がかかるほどに使いすぎてしまうと速度制限がかかるので注意は必要ですが、通信量の上限を気にせず快適に通信し続けたい方にも上記表に記載のポケットwifiサービスはおすすめです。
2-1. めっちゃWiFiは3,480円(税抜)で定額使い放題
めっちゃWiFiはセット割がなく、さらにルーターの速度も下り最大150Mbpsと、WiMAX等に比べるとあまり速くありません。
しかし月額3,480円(税抜)に固定されたシンプルかつ安価な料金プランや、3日単位の速度制限がないメリットを考慮すると、お得な選択肢と考えられます。
ただし著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信や不正利用が疑われる場合のみ速度制限が行われるので、一日中動画を再生し続ける、膨大なデータを24時間送受信するなどの極端な大容量通信はしないように気を付けましょう。
2-2. NEXT mobileは無制限プランが2年間月額3,100円(税抜)の激安価格
NEXT mobileは無制限プランにおける2年間の月額料金が3,100円(税抜)と安いのが魅力で、2年間で解約するなら無制限系ポケットwifiの中でもトップクラスに割安です。
またNEXT mobileには20GB・30GBプランもあるので、毎月の通信量が30GBに収まる場合はあえて上限ありのプランを選ぶのも良いでしょう。
月額料金(税抜) | |
20GB | 2年間2,400円 3年目~2,900円 |
30GB | 2年間2,700円 3年目~3,200円 |
使い放題 | 2年間3,100円 3年目~3,600円 |
注意点としては、以下の3つが挙げられます。
- 速度制限時のスピードが128kbpsとなっていて、めっちゃWiFiより遅い
- 3年目から月額料金が変化する(500円アップ)
- 2年契約・自動更新で、3年目以降も更新月以外は9,500円(税抜)の契約解除料が発生する
確実に2年間で解約するなら安価なNEXT mobileがお得ですが、3年目以降も使う可能性があるなら料金に変化なし・解約タイミングが自由なめっちゃWiFiを選ぶのが良いでしょう。
2-3. FUJI Wifiのクラウドプランは契約期間なし・おまとめ支払いで料金も割安に
FUJI Wifiのクラウドプランは料金が3,980円(税抜)と少し高めですが、代わりに2~3年といった長期間の契約期間が存在しません。
1年間などの短期契約を考えているなら、FUJI Wifiも要検討の選択肢です。
そしてFUJI Wifiは、1年間などまとめて月額料金を先に支払う場合に限り月額料金が安くなるのも特徴です。
月額料金(税抜) | |
通常 | 3,980円 |
3ヶ月 | 3,900円 |
6ヶ月 | 3,800円 |
12ヶ月 | 3,480円 |
まとめて支払った期間が終了してからも同じ割引額で月額料金を支払えるので、手元にまとまった金額があるなら3ヶ月以上の先払いで初回の申し込みを行うのがお得です。
3. 下り最大1.2Gbpsの高速通信に対応するWiMAXはプロバイダごとに異なるキャンペーンを展開中
WiMAXは申し込み窓口(プロバイダ)ごとに月額料金が異なり、さらに様々なキャンペーンも展開しています。
またWiMAXは2020年2月現在、下り最大1.2Gbpsの高速通信に対応しているので、通信速度の速さという点でも見逃せません。
例えばフルHDや4Kなどの高画質な動画を見たり、スマートフォンアプリなどの大容量データを高速でダウンロードしたりしたい場合は、速度が速いほど読み込み終了までの待ち時間を抑えられます。
ポケットwifiサービスを安く使うことに加えて速度の速さも重視したい方は、WiMAXを検討しましょう。
ただしWiMAXには3日間10GB以上の通信時に翌日18時~翌々日2時までの速度が1Mbpsに制限されるデメリットもあります。
速度より制限を気にせず通信し続けることを重視するなら、前項で紹介したNEXT mobile等がおすすめとなるのでご注意ください。
主なWiMAXサービス4社における月額料金や初期費用、キャッシュバック額、そして3年間の契約を終えた際の支払い総額を表にまとめました。
月額料金(税抜) | 初期費用(税抜) | キャッシュバック額(税込) | 3年間の実質料金(3年間の月額料金+初期費用-キャッシュバック額、税込) | |
GMOとくとくWiMAX | ~2ヶ月目3,609円 3ヶ月目~4,263円 | 契約事務手数料3,000円 | 最大31,600円 | 139,076円 |
Broad WiMAX | ~2ヶ月目2,726円 3ヶ月目~24ヶ月目3,411円 25ヶ月目~4,011円 | 契約事務手数料3,000円 初期費用18,857円(クレジットカード払いとオプション2点申し込みで0円、オプション料初月550円) | 他社からの乗り換え時のみ最大19,000円キャッシュバック | 通常:145,338円 他社からの乗り換え:126,338円~ |
UQ WiMAX | 3,880円 | 契約事務手数料3,000円 端末代15,000円 | 3,000円 | 170,448円 |
BIGLOBEWiMAX | ~3ヶ月目2,980円 4ヶ月目~3,980円 | 契約事務手数料3,000円 端末代19,200円 | 7,000円 | 171,728円 |
最も安価なのはGMOとくとくWiMAX、続いて安いのはBroad WiMAXとなりました。
3-1. GMOとくとくWiMAXはキャッシュバックでお得に契約可能
GMOとくとくWiMAXはキャッシュバック額が最大31,600円(2020年2月11日時点)と高く、実質料金が安いことが魅力です。
高額なキャッシュバックがある代わりに2年間の違約金も24,800円(税抜)と高額ですが、キャッシュバックさえ受け取れば違約金を差し引いても4,320円ほど還元額が残ります。
なおキャッシュバックを受け取るには、端末発送月を含む11ヶ月目に基本メールアドレス(GMO契約時に発行)へ届いたメールから口座情報の登録を行う必要があります。
手続きはメール送信日の翌月末までに行わなければキャッシュバックを受け取れなくなってしまうので、忘れないようご注意ください。
キャッシュバックの受け取り忘れが心配な場合は、総支払額は高くなってしまいますが、月額料金そのものが安価なBroad WiMAXを選ぶのがおすすめです。
3-2. Broad WiMAXは乗り換え費用負担や安価な料金設定が特徴
Broad WiMAXは乗り換え費用最大19,000円を負担してくれたり、2年目までの月額料金が安かったりするのが魅力のWiMAXプロバイダです。
現在他社インターネット回線を使っている方や、面倒なキャッシュバック申請なしでお得にサービスを利用したい方は、Broad WiMAXを選ぶのがおすすめとなります。
ただしBroad WiMAXでは高額な初期費用が契約事務手数料と別に設定されていて、初期費用を割引きにするには以下の2つのオプション契約とクレジットカード払いが必要です。
- 端末の無料修理を行ってもらえるオプション「安心サポートプラス」:月額550円(税抜)
- パソコンやスマートフォンのトラブルを電話や遠隔操作で解決してくれる「My Broadサポート」:月額907円(税抜、最大2ヶ月無料)
不要な場合はオプションを端末受け取り後に解約しなければ月額料金が高いままになってしまうので、ご注意ください。
3-3.短期解約予定なら1年契約・7,000円キャッシュバックのBIGLOBE WiMAX
BIGLOBE WiMAXは1年契約・自動更新もなし、さらに解約金はわずか1,000円(税抜)なので、いつでも気軽に解約できるのが魅力です。
引っ越しや転勤を機に早め(1年以内など)に解約する可能性がある人には、他社サービスを選ぶよりも安上がりになる可能性があります。
4.Y!mobileのPocket WiFiは契約期間なし・短期契約に最適
Y!mobileのPocket WiFiは通信速度が下り最大988Mbpsと速いことに加えて契約期間が設定されておらず、いつでも自由に解約可能なのが魅力です。
初期費用(税抜) | 3,000円 |
月額料金(税抜) | 4,380円 |
端末代金(税抜、803ZT) | 9,819円 |
支払総額(税込) | 1年間:71,916円 3年間:187,548円 |
またY!mobileにはスマホとのセット割(複数回線割引・家族割)があり、家族の回線も含めてY!mobileの契約2回線目以降は、月額500円(税抜)の割引を受けられます。
短期解約の可能性があったり、Y!mobileでスマートフォンを契約していたりする場合は、いつでも手軽に解約できてセット割もあるY!mobileのPocket WiFiをご検討ください。
なお契約時に端末代金はかかってしまいますが、持ち込み契約ができるので、またサービスを使いたくなったら同じ端末でサービスを再開できます。
必要な時だけ契約して使いたい場合も、Y!mobileでPocket WiFiを利用するのがおすすめです。
5.格安SIM+スマートフォン・ルーターのテザリングでも安く通信を行える
ポケットwifi環境を整える手段としては、高速での無制限・大容量通信ができるプランはありませんが、格安SIMとスマートフォン等の端末でテザリングをする方法もあります。
テザリングとは、スマートフォンをポケットwifiルーター代わりにして、パソコンやゲーム機などをインターネットに接続できるサービスです。
例としてUQ mobileとY!mobileの料金を記載したので、ご覧ください。
UQ mobile | Y!mobile | |
データ容量 | プランS:3GB プランM:9GB プランL:14GB | プランS:1年間4GB/2年目~3GB プランM:1年間12GB/2年目~9GB プランL:1年間17GB/2年目~14GB |
初期費用(税抜) | 3,000円 | 3,000円 |
プランS月額料金(税抜) | 1,980円 | 6ヶ月間1,980円/7ヶ月目~2,680円 |
プランM月額料金(税抜) | 2,980円 | 6ヶ月間2,980円/7ヶ月目~3,680円 |
プランL月額料金(税抜) | 3,980円 | 6ヶ月間3,980円/7ヶ月目~4,680円 |
※どちらも契約期間の設定はありません。
例えば容量が大きめのプランLをテザリングも含めて使うために契約した場合の2年間の実質料金は、以下にまとめたとおりです。
UQ mobileプランL(14GB) | Y!mobileプランL(1年間17GB、2年目~14GB) | |
月額料金(税抜) | 3,980円 | 6ヶ月間3,980円/7ヶ月目~4,680円 |
2年間の実質料金(税込、月額料金×24ヶ月+初期費用) | 108,372円 | 122,232円 |
安さを重視する場合は、7ヶ月目以降も料金が割安に設定されているUQ mobileが特におすすめです。
ただし上記プランだとY!mobileには10分かけ放題が含まれるもののUQ mobileには含まれず、30秒20円の通話料金がかかってしまうので、通話の頻度が高い場合はY!mobileもご検討ください。
UQ mobileでも月額700円(税抜)で10分かけ放題を利用できますが、Y!mobileのプランLと同額になるので、通話をするなら1年間の通信量が月々3GB多いY!mobileが有利です。
なおスマートフォンを新しく購入する場合は別途端末代金がかかりますが、手元のスマートフォンを使うなら端末代金はかかりません。
月々の通信量上限があっても問題なく、とにかく安いモバイルWiFi環境を構築したい場合は、スマートフォンを格安SIMで契約してテザリングを行い、月々の負担を抑えてみてはどうでしょうか。
まとめ
ポケットwifiを安く利用したい場合は、月額料金だけでなくキャンペーン特典や初期費用、3年間などの契約期間における実質料金もしっかり確認・比較しましょう。
契約しているスマートフォンとのセット割に対応するモバイルWifiサービスがある場合は、セット契約すればスマートフォン側の月額料金も抑えられます。
またポケットwifiサービスには速度制限が設定されているので、快適に使いたい場合は、制限内容が自分にとって問題ないかどうかも確かめておくことが重要です。
今回の解説を参考に、自分にとって最もお得なポケットwifiサービスを見つけてみてください。
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